日本に嫁いできた彼女はフィリピン出身。とても心優しい女性です。
私が彼女の日本語支援のボランティアを始めてから、もう5年近くになります。今日は週に一度のその日。
私たちは日本語と英語の両語で会話をしますが、彼女が心を痛めた出来事を涙を流しながら話す時、
快活に満面の笑みで話す時、日本の文化に慣れようと努力している様子を話す時・・・様々なお話を
しながら、私は彼女の人間性に触れ、感情を共有することが多くあります。
出身国が違う者同士がコミュニケーションをとる場合、まずは自国の文化を認識し、そしてお相手の
文化や習慣、あるいはしきたり等を理解し、尊重することが重要です。
これはプロトコールマナー(国際儀礼)の5原則の1つ、『異文化の尊重』にもあたります。
国際儀礼やプロトコールマナーと言うと仰々しく聞こえるかもしれませんが、要するに、人として望ましい
心のあり方さえ基本に持っていれば、ルールはそれを形にしただけのものなので、難しいことでは
ありません。
周りに住んでいる外国出身の方々、あるいは何かの集まりで出会った外国の方々と、たとえ言葉が多少
スムーズに通じなくても、お相手のことを考えてコミュニケーションをとれば、人と人との関係は
しっかりと築き上げられる筈です。
今日の彼女もたくさん日本とフィリピンの習慣の違いをお話していました。
日本語支援と言いながら、私の方が彼女から多くのことを教わっているような気がします。