「表」と「裏」の深い意味

 今年は例年よりやや早くお庭の牡丹が見頃です。

大輪のお花が色鮮やかに咲く姿は本当に美しく、

毎日眺めるのがとても楽しみになっています。

落ち葉のお掃除をしていても、寒い冬に

寒さを我慢してやるよりは、暖かな春にお花を

眺めながらする方が、同じことをしているのに、

気持ちも軽やかになりますね。

 お花や木の葉、植物や自然界にも、

「表」と「裏」があります。

普段、あまりそこまで意識せずに、表ばかりを

見ているかもしれませんが、古代日本人は、

自然崇拝で、自然界にあるもの全てに魂があると

感じていました。その自然界や植物などに対しても

対面の意識、想いを持っていましたので、

「表」は顔(面おも)と向き合っている側(て)

「裏」は胸の奥にある心という意味の「うら」

ということから来ているのです。

「心(うら)寂しい」「心(うら)悲しい」

などの言葉があることは

以前ブログでも「心(うら)」のお話で

したことがありましたが、

この普段は見えない面をも、胸の奥に感じて

大切にしている昔の人々の心の美しさを

少し意識すると、

人工的な物に溢れている現代の暮らしに

潤いをもたらしてくれるような気がいたします。

「表」と「裏」

これは品物に対して、どちら側かを区別するための

概念として今は使われていますが、

「裏」は「胸の奥にある心」でもあるのです。

 長く咲いていて欲しいと願うお花も

時期がくればやがて花びらを落とします。

でもこの見えなかった部分も胸の奥に大事にしまい、

四季の移ろいを楽しむことにしたいと思います。

 

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