「離見の見」客観的に自分を見る

 数年前のメモ帳をパラパラと見ていましたら

目に飛び込んで言葉「離見の見」(りけんのけん)。

これは以前にもブログの記事にしたことが

あるはずですが、今日、この言葉を目にした

ということは、やはり意味があるのだと思い、

改めてテーマにすることにいたしました。

 この言葉は、世阿弥が作ったもので、

その著書『花鏡』(世阿弥が40代から62歳までの自身の

経験を書き留めた芸術論)の中に出てきます。

「観客の見る役者の演技は、離見(客観的に見られた

自分の姿)であり、その離見を自分自身で見ることが

必要である」ということです。

 自分の姿というのは自分で見ることができません。

鏡に写した姿は時に作られた顔や姿であることもあり、

後ろ姿は見えません。

自分自身が大変な状況になった時や、世の中が不安定で、

落ち着かない時でも、何かネガティブな要素を含む

生活をしていたら特に、自分の目の前のことしか見えず、

判断も偏りがちになってしまいます。

やることも思考も狭い部分の中からの選択や判断になるので、

余計に思い通りにいかなくなることがあるのです。

 俯瞰するというのは、とても大切。

見えないものまで見えて来ますし、自分の姿を見ることで

多くの気づきを得られます。

対人関係でわだかまりがあったとしても、

許すこともできますし、客観的に見るので優しくもなります。

部分から全体を見るのではなく、全体から部分を見て

いきますと、気持ちにも大きな変化が現れるのです。

 大事なのは客観的に自分自身を見ることで、

より自分を大切にすることができますし、

冷静に自分を見て、良いところはそこを伸ばし、

足りないところは、少しずつ補う努力を続ける必要が

あることが分かってきます。

自分にじっくり向き合って、自分を知ると言っても

なかなかうまく出来ない時などにも有効です。

自分が今現在、どの位置にいて、何をすべきか、

自分はどのような気持ちで、どの方向に向かいたいのか、

観客の目線で舞台を見る。

離れたところから自分を見る。

試してみて下さいね。

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