「おにぎり」と「おむすび」という言い方の違いには諸説あり、日本おにぎり協会によると、
神の力を授けるためにお米を山形(神の形)にかたどって食べたものが「おむすび」。そのため、
三角形でなくてはならず、「おにぎり」はどのような形でも良い、という説があるというのは面白いな
と思いました。
広辞苑では同じものを指していて、違いは載っていませんが、漢字にして「御結び」「御握り」を見ると、
「御結び」はとても素敵な字だと思います。
「御結び」を通して、人と人との温かい繋がりが生まれ、笑顔になるということ。
阪神淡路大震災から22年。逃れようがなかったその災難で、多くの方々が悲しみ、苦しみの時を
過ごした中、ボランティアの方たちの「御結び」によって励まされたことから、いつまでもその善意を
忘れないため、1月17日は「おむすびの日」と制定されました。(「おにぎりの日」は別にあります。)
「御結び」には心温まる愛がこめられ、私たち日本人の豊かな精神が受け継がれていくような気が
致します。
私は、子どもの頃、遊びに行くと必ず作ってくれた祖母の「御結び」が大好きでした。
何とも言えない絶妙なにぎり加減は、誰にも真似できず、本当に心和む美味しい「御結び」。
祖母が亡くなってからも、その温かい記憶が、いつまでも素敵な思い出として、結ばれているのだと
感じます。
「御結び」。日本人の優しい心の象徴ですね。