温故知新

 昔のことを学び、そこから新しい考えや

知識を得るって、とても素敵なことだと思います。

何でもデジタル化し、AIの時代が来る現代だからこそ、

新しいことばかりに目を向けるだけではなく、

古いものにも関心を及ぼすというのは

大切なことだと思うのです。

 新元号が日本最古の歌集「万葉集」から引用され、

若い方達も、初めて日本の古典から採用されたことに

興味を持ち、そして日本の文化を大事にしながら

新しいことへどんどんチャレンジしていけるというのは

素晴らしいことです。

 奈良時代、大伴旅人宅に集まって催された雅宴で

梅の歌ばかりが詠まれたそうですが、その「序」は

梅を愛でながら旅人が宴を楽しんでいる

心情を詠んだものです。

特定な物を題として歌を詠むことは、

かなり先進的趣向だったそうです。

 時代は科学の進歩により、目覚ましい発展を

遂げましたが、人間の本質というのは変わらす、

言葉も時代とともに変化してきたとはいえ、

歌に詠まれた感情は普遍的です。

1300年前の人たちの心と、今の人たちの心は

大きく変わらないはず。

新元号に変わるにあたり、

その日本人の美しい心を大事にしながら、

素晴らしい時代の幕開けとなることを願います。

 初春の令月にして

 気淑く(よく)風和らぎ

 梅は鏡前の粉を披き(ひらき)

 蘭は珮後(はいご)の香を薫す 〈序文より〉

新元号『令和』 私は好きです。

2024年4月
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