お庭の花壇を見てみたら、黄色のクロッカスがたった1つ、ちょこんと顔をのぞかせていました。
びっくり。
もう何年も前に数十個を並べて植えた球根から、毎年春にお花が咲くのがとても楽しみなのですが、
普通はもう少し暖かくなってから。
どうしたのかしら? 1つだけ。
時々暖かい日があるので、慌てたのかな。
「冬(ふゆ)」という字の由来の1つに「増ゆ(ふゆ)」があります。
寒い冬の土の下で、まだ姿が見えない植物が、種や球根の中で、日々、滋養を蓄えながら、
今か今かと、芽吹く季節を待っています。
そういう「増ゆ(ふゆ)」があるからこそ、待ちわびた暖かい季節にたくさんのきれいなお花が
私たちの目を楽しませてくれるのです。
寒いので、とても苦手な冬ですが、「増ゆ」と思えば、春が見え、少しは寒さも吹き飛ばせるのかも
しれません。
そして私たち人間も同じ。じっと静かに、焦らず慌てず蓄えて、たくさんのお花を咲かせましょう。
春はもうそこまで。
クロッカスは、春の訪れを告げるお花です。