樹木希林さんが亡くなられて、その生き方に
思いを寄せていらっしゃる方も多いことと思います。
ご結婚生活45年、別居生活43年という
一般的にはなかなか珍しい形ですが、
希林さんは、ものすごくご自分のことを分析され、
ご自分のことをよく知り、そして内田裕也さんのことも
誰よりも理解されていたのだと勝手に推測しています。
10年ほど前に、偶然、内田裕也さんにお会いした
ことがありました。
とても気さくにお話し下さり、その短いひとときの中で
映像だけから受ける印象とは、全く異なるお人柄に触れ、
驚いたことを思い出します。
とてもお気遣いのある方でした。
人には色々な面があります。
お相手のことを本当によく知り、理解するのは
難しいことです。
そういう意味で希林さんは、内田裕也さんのことを
一番理解されていたのかな、と感じるのです。
左目を失明された時に仰った
「これで人の奥側も見ることができるようになった。」
という言葉。胸に刺さります。
そして「マイナスを含めて全て自分の栄養」だと
心底、考えられていた方なのだと思います。
私たちにとって栄養は、必ずしも良いもの、プラスのもの
だけではないのです。
マイナスのことが、どれだけその人を成長させて
くれるか・・・。
希林さんの残された1つ1つの言葉に重みを感じます。