マナーの本質

 日本のマナーというのは、もともとは神事から

来ていますが、かつては神様の儀式を取り仕切るのは

天皇家や貴族、大名などの上流階級層の人々でした。

江戸時代には、経済の実権を商人たちが握っていき、

次第に商人や町人もマナーを身につけたいと思うように

なり、だんだん本来日本人のあるべき姿や礼儀作法の

真髄が歪められていくことにもなります。

そして現代、形やルールに囚われるあまり、お相手を

思いやる心が次第に薄らいでしまうのです。

 自分の人生は自分だけのものではなく、

過去から受け継いだ自然や精神文化を未来に

受け渡していく、という尊い役割がありますから、

それを全うするためにも、人生をより良く生きる

ための道として、自分自身の内面と外面の両方から

望ましい人間性や品性を養う必要があります。

 古来日本人は自分を生かしてくれている自然界への

感謝や畏敬の念があり、天と地の間にある全ての

命は等しいと考え、全ての生命を慈しむ心が

ありました。

そして支えあって生きているという感謝の心や

謙虚な心が人と人とのお付き合いの本質であり、

それがマナーにもつながってきます。

 過日、大学で最後の講義を行いました。

マナーの本質を様々な角度からお話いたしましたが、

教員を目指す学生さん達が真剣に聞いてくれたことを

とても嬉しく思います。

 どうしても私たちは何気なく生活していると、

目先のことだけしか見ていなかったり、

目に見えることだけで判断したりしがちで、

物事の本質を考える余裕もなかったりします。

でも、やはり日本人としてのあるべき姿、

そして自分自身のあるべき姿を考え、

自他への思いやりの気持ちを忘れずに過ごして

いくことは大切なのだと思うのです。

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