「知足者富、強行者有志」
足るを知る者は富み、努めて行う者は志有り。
老子の言葉は有名ですので、皆様ご存じだと
思いますが、改めて考えてみますと、
大事な考え方だと思います。
満足を知っているものは（精神的に）豊かであり、
努力する者にこそ本当の志が宿っている、
という意味です。
向上心を持つというのは、私たちにとって
生きていく上で大事なことであり、向上心があるから
常に前を向いて歩いていけるということもありますし、
何歳になっても生き生きといられるものです。
この「足るを知る」というのは、決して向上心を
持つ必要はないということではなく、今をしっかりと
見て、自分の今ある状態、状況に不満を持たずに、
感謝して受け入れるということだと思います。
現代の私たちは様々な情報と多様な環境の中に
身を置いているために、どうしても他人と比べて
ストレスを感じたり、他人との比較において
自分を評価してしまいがちですが、
比べるとするなら自分自身です。
昨日の自分より今日の自分、そして今日の自分に
満たされて、今日の自分よりも明日の自分が
少しでも良くなるように努力していくことが
大事なのです。
同じようなことをやっている人や、同年代の人、
いつもお付き合いしている人など、
他人のことには目が行きがちで、どうしても
気になってしまいますが、自分を見つめて
自分を知り、足るを知ると、思い詰めていたものも
楽になってきますから、そこから自分なりの努力を
重ねていくことが出来ると良いですね。
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