他人のお話は「聞く」のではなく
耳と十四の心で「聴く」ということが大切だ
というのはよく言われることですし、
私もコミュニケーションの授業などでも
お伝えしたり、私自身、意識している部分です。
ただこれは、言うのは易く、行うは難しで、
分かってはいても、その時の状況や自分の状態によって
うまくいかないこともあるかもしれません。
人は誰でも、何かがあった時に、話を聞いて貰いたい
分かって貰いたい、受け入れて貰いたい、という欲求が
あります。
そして、話したいその時に聴いて貰えると、
その後、たとえ思い通りにいかなかったとしても、
気持ちが十分に満たされることが多いのです。
ですから、お相手が話したいと思っている時に、
出来る限り心を込めて耳を傾け、言語メッセージ
だけでなく、非言語メッセージまで受け取ることが
出来ると良いですね。
そのためには、自分自身も整っていることが重要。
自分がストレスを抱えていたり、慌てていたり、
余裕がない状態ですと、他人の話を心を込めて
聴くことは出来ませんし、最後まできちんとお話を
聴くことが出来ないこともあります。そうすると、
そのつもりはなくても、お話の途中で腰を折ったり、
自分の考えや思いの方が優先し、早とちりや勘違いを
してしまうこともあるのです。
日本人は特に、大事なことは最後まで言わず、
心の中に秘めておくことも多くあります。
最後に重要なお話、本当に伝えたい思いをお話する
かもしれない、ということを前提に、
どのようなコミュニケーションであっても、
信頼関係を築き、それが温かいものであるようにするために
常にまずは自分自身の心身を整えておきたいものです。
本日は准看護学校で今年度２度目の講義を行いました。
今回は「傾聴について」。
毎年同じ話にはなりますが、どの学年でも、そして、
看護師さんだけでなく、どなたでも、
人との関わりがある限り、とても大切なことです。
私も、心がけていながら、思い通りにいかない
こともありますから、常に心のゆとりをしっかりと
持っていられるように意識して参りたいと改めて
思います。
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