陰と陽のお話は時々書いておりますように
世の中の事象には全て陰と陽がありますが、
それ自体が良いとか悪いということに分けられるもの
ではありません。
でも、常にセットであるということを踏まえていても、
それでも私たちは、どちらかに思いが偏ることが
あるものです。
正しい、正しくない、ということで判断したり、
時に、無意識のうちに損得で考えていたり、
白黒はっきりさせなくては気が済まないという場合も
あるでしょうし、悩むということは、
やるべきかやらざるべきか・・とか、右にしようか、
左にしようか・・とどちらかの選択を迫られる状況に
なることだってあります。
でも「陰陽不倒処、一片好風光」という禅の言葉で
言われているように、陰、陽に偏るのではなく、
その分別を断ち切れば、迷いが晴れ、
素晴らしい景色が見えるということを知ると、
相対的な基準ではなく、自分にとって都合の良い時も
悪い時もあるけれど、それでも今を大切にしていると、
迷いというものも少なくなるのだと思います。
どのような状況でも、こちらの視点から見るのと
あちらからの視点で見るのとでは見え方も違いますし、
受ける印象も変わります。
物事を二元的に捉えて悩み、一喜一憂するのではなく、
常に広々とした景色は目の前に広がり、
私たちはそれを見ることが出来るということ。
お仕事や人間関係でも、陰陽に捉われ過ぎてしまいますと
目が曇り、見えるものも見えなくなってしまいますから、
気をつけて参りたいですね。
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