私たちは等身大の自分でいることも大切ですが、
お相手や状況によって臨機応変に対応していくことも
大事な時もあります。
目の前の状況が予想外だったり、思ったようには
うまく進まなかった場合、自分のやり方に固執して
いるだけでは、状況が変わることはありません。
考え方も、こうあるべきだ、という執着が強いと、
そうならない時に、自分も苛立ってしまいますね。
お相手がなかなか理解してくれない時や
言うことをちっとも聞いてくれない場合も
不満が溜まる一方になることでしょう。
でもそこで、ちょっと自分の視点を変えてみたり、
お相手に少しでも近づけるように意識したり、
お相手が理解してくれない、のではなく、
自分がお相手を理解しよう、と向けるベクトルを
変えてみると、状況が変わってくるかもしれません。
「溪(たに)深うして、柄杓長し」ー禅宗史伝
柄杓はお水を掬う時に使うものですが、
いつも決まった柄の長さだと、お水が遠いところに
あるとしたら、せっかくの柄杓も用を成さず、
お水を汲むことが出来ません。
もし、谷底のお水を掬いたいと思ったなら、
谷底まで届く長い柄の柄杓を使わなくてはならないのです。
今、目の前がどのような状況なのかをよく見て、
それに合わせて自分の柄はどのぐらいの長さが必要なのか、
短いままなのではないか、もう一度、自分を見直し、
その状況に合わせた対応が出来るようにいたしましょう。
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